事務に向いているパソコンとは?
どれだけの性能を持ったパソコンを選ぶのかは、何をやりたいのかによって決まります。
一般的な事務処理に使うため、ExcelやWord、経理・給与などのソフトだけならそれほど性能の高いパソコンでなくても大丈夫です。
スペックについて
重視するのは、CPUとメモリですが、もし、ExcelとWord、そして業務用の販売管理、財務会計、給与ソフトで使うのならスペックはそれほど気にする必要はありません。
事務処理で使う業務用ソフトはほとんどがOSが正常に動作するパソコンであれば十分に使用できます。
ソフトウェアには必ず「動作環境」とか「システム要件」というタイトルでそのソフトが必要とするパソコンのスペックが記載してあります。もしも特別なソフトを導入するときはそちらを確認するようにしてください。
取引先などから専用の受発注システムなどをすすめられているときも、念のため確認しておきましょう。
32ビットと64ビット
パソコンの機器構成を確認していると「OS」の欄で、「32ビット」とか「64ビット」という文字を見かけませんか。
この違いって何でしょう?またどちらを選べばいいのでしょう?
さて、これからある荷物を運び出す仕事をすることになりました。荷物はケースにいれて運ばなければいけません。ケースには荷物が3個まではいる小さなケースと6個までいれることができる大きなケースの2種類があります。
作業員は二人いますがどちらか一人に決めなければいけません。
一人は名を「32ビットさん」といい、彼は小さなケースしか持つことができません。
もう一人は「64ビットさん」といい、大きなケースを持つことができます。ただ、大きなケースを持っても小さなケースを持っても運び出すスピードは「32ビットさん」と同じです。
どちらの作業員に仕事を頼みますか?
「64ビットさん」に頼んだ方が仕事が早く終わりそうですね。
でも、事務処理で使うパソコンを選ぶときは「64ビットさん」の能力を十分に生かし切れない場合が多いのです。
いざ現場へ行ってみたら、そこには小さなケースしか用意されていなく「64ビットさん」でも小さなケースで運び出すしかないのです。
パソコンでは、利用するソフトウェアも64ビット対応になっていないとその性能は32ビットパソコンを使ったときと同じくらいと言えます。
今現在、事務処理に使う業務用ソフトのほとんどは32ビット用です。
ExcelやWordには32ビット用と64ビット用が存在します。ただし、複雑な計算式や高度な機能を使っていなければ、3個の荷物しかない現場に行くような感じです。
これなら「64ビットさん」が大きなケースに3個の荷物をいれて運ぶのも、「32ビットさん」が小さなケースで運び出すのも同じと言えます。
デルで販売しているパソコンを見てみると、64ビットパソコンが多くなってきているようです。
32ビットパソコンの方が安いのかと思ったら、逆に32ビットに変更する方がプラス料金がかかるようです。
これなら64ビットパソコンを選んでおけばよいでしょう。OSに対応しているソフトならきちんと動くはずです。
デスクトップかノートか
事務担当者にとってどんなパソコンを選べばいいのか、重要視したい事項の一つはキーボードです。
特にデータ入力作業をする担当者のキーボードにはテンキーが必須です。
販売・経理・給与など業務ソフトを使っている場合はもちろん、Excelを使うときでも数字を入力する頻度ってかなり高くないですか。
パソコンを自宅に持ち帰って仕事するなどの特別な事情がなければ、事務担当者のパソコンはデスクトップがおすすめです。
ノートパソコンを使う場合は、テンキーを接続することをおすすめします。作業効率にずいぶんと差が出ます。
好みにもよりますが、安定した大きさがあり、キーがペラペラしていないしっかりしたものを選ぶようにしています。
プリンター
プリンターの選択も重要です。
ドットインパクトかレーザーかインクジェットか
もしも、納品書や請求書など何枚かの複写になっている用紙に印刷する場合は、ドットインパクトプリンターが必要です。
レーザーやインクジェットでは対応できませんのでこれは必須です。
ドットインパクトプリンターが必要でない場合は、印刷する書類の種類や量、また設置スペースなどを考慮して検討することになります。
レーザープリンターは普通紙にモノクロ印刷するのに向いています。もし対外文書などの印刷が主で納品書や請求書なども普通紙に印刷したいときにはレーザーをおすすめします。
再生紙などに印刷しても十分に耐えられます。
インクジェットはコンパクトで置き場所に制限があるときなどは有効です。再生紙に印刷するとにじみが目立つので対外文書を再生紙で印刷する場合にはおすすめできません。
レーザーに比べてインク代は安いのですが、インクタンクが小さいため請求書の発行枚数が多い場合はすぐにインク交換が必要になります。
外付けHDD
これはバックアップ用に必須です。今ではUSBメモリも大容量のものがでているのでそちらを使ってもよいでしょう。
業務ソフトにはたいてい「バックアップ」というメニューがあって、バックアップ先が自分のパソコン内になっているのを見かけることがあります。
この場合、パソコンが壊れてしまったときに肝心のデータを取り出すことができませんので、バックアップには外付けHDDなどを用意するようにしてください。