花の命

 

知らず知らず歳を重ねた

 

女を花と表現する

 

「花の命は短くて」

 

男の人は歳をとったなら

「渋い」

とか言ってもらえて

 

女は歳をとったら

「オバサン」

と言って蔑まれる

 

私はいつまでも若い様な気持でいる

それでも時は刻々と過ぎるのである

 

私は鏡を見て

もう自分はオバサンと呼ばれたならば

それはお世辞で

化粧をしていない自分を鏡に映せば

 

刻々と老いに近づいていると

思い知らされる

 

子供の頃は

いつか自分は大人になるんだ

と思い

成人式を終えれば

自分は大人の仲間入りをしたと思い

 

・・・そのような時がいつしかすぎて・・・

 

ふと気がつけば

私はこれからおばあさんになっていく

 

・・・と思い

言葉では表現できない気持ちになるのだ

 

それでも

花はいつか散っても

実になるのである

 

実は熟せば熟すほど美味しくなる

 

実になってからこそが充実した人生

 

実になった私は

いと可憐に咲く美しい花を見ながら

 

本当に・・・

・・・花の命は短い・・・

今咲き誇る花に同情してしまう