道を歩く
私はクリスチャンだ
別になりたくてなったわけではない
偶然になった
カトリックの教会へ初めて行って
そのステンドグラスや
イエス様やマリア様の彫刻を見たり
奇麗なロザリオを買ったりして
カトリックの文化に感動した
私はそのころは
そう辛くなかった
というか
その時
いずれ
辛くなることを知らなかった
私は前に通っていた教会で
神父様に破門された
それはインターネットでのトラブルが原因だった
そのころになると
私はとても辛い状況になっていて
どうしても信仰をしないことには生きていけないくらいになっていた
派門されたその足で
私は今の教会へ行った
私はその教会へ
毎週水曜日と日曜日に通っている
クリスマスに洗礼を受けた
私は洗礼を受けても辛さの根源はなくならなかったけど
辛さを紛らわせる手段は得た
代母さんにマザー・テレサの本をいただいた
その一節にこうあった
信仰は神からの賜物で
神が与えたいとお選びになった人に
お与えになるものなのです
私はそのマザー・テレサの言葉に
気をよくし
自分が神から選ばれたと
少し高慢になっていた
しかし洗礼を受けて１ヶ月ちょっと経った今の私は
凄く窮地に立たされた心境で
体中がミンチになるんじゃないか？
と思うほどの身を切られる思いで
とても辛い
いや
辛いという言葉も当てはまらない
私はどうして私だけがこんなに苦しまないといけないのだろう
とよく思う
でも代母さんも
キリスト教に入らなかったら私は死んでいた
とおっしゃるし
一緒に分かち合いの会をしている
シスターになるため勉強している人も
やはりキリスト教に入らなかったら死んでいた
と言っていた
どうしてその人たちがキリスト教を信仰しないと
死んでいたという理由はあえてきかない
思うに
私は白人ではない
白人と呼ばれる人は
自分の宗教はキリスト教だ
私たち日本人は仏教の檀家に入っている
だから
本当は自分の家の宗教で
それで葬式の時だけお経をあげてもらって
死んでいけばいいのだ
私は神様というと
宇宙をつかさどる意識体だと思っていた
でもイエス様が神様・・・
というのはよく解らなかった
シスターを目指している人もそう言っていた
神の似姿
イエス・キリスト
今週のミサの神父様のお説教では
イエス様が苦しまれたように
自分も苦しめて嬉しいと思いましょう
とおっしゃっていた
そうか・・・
私は体中がミンチになるほど身を切られるように辛い
けど
私はイエス様ほど苦しんではいないはずだ
私は今日死にたい気持ちになった
でも今の気持ちのまま死んでどうなるというのだ
死後の世界のことは神様しか知らない
というのがカトリックの教え
一応
「天国」
「煉獄」
「地獄」
というものも言われているが
死後の世界のことは神様しか知らない
という神父様の潔いお言葉
すなわち
死後の世界はないと思え
という生き方がカトリックの生き方
天国、地獄はこの世にもある
私は来世をよくするために徳を積むというような
半端な生き方はしたくはない
生きているこの人生に喜びを感じるようになれるようになりたい
そして人生は修行ではないというのがカトリックの教え
人生は楽しむためにある
それなのに今の私の心には
不安というものにむしばまれていて
正直言って幸福ではない
この苦しみはいつまで続くのだろうか？
無論７０歳くらいになったなら
今の苦しみはきっと消えるとは思うのだけど
信仰は神からの賜物で
神が与えたいとお選びになった人に
お与えになるものなのです
その言葉に気をよくし
高慢になっていた私だが
カトリックで聖人と呼ばれている人は
決して幸せな人ではない
私のクリスチャンネームの
聖アグネス
にしたって１３歳で処刑された
だから神が信仰を与えたいと
選ばれた人間は
きっとみんな辛いんだ
そうか・・・辛いから神が救いたいと思ってくださるんだ
そうか・・・
私は本当に今絶望にくれているけど
それだからこそイエス様が守ってくださっている
そう・・・
イエス様も辛かったんだ
そのイエス様の辛さを共有できる人間が
クリスチャンになるのだ
私はたった一人の人に愛されないとくやんで辛いだけだ
自分の知っている人すべてに愛されていないのではない
イエス様は自分の弟子にも
民衆にも裏切られ
手と足に釘を打ちつけられ
処刑された
処刑される・・・
それはどんな気持ちだろう
そう思うと
今の私の辛い気持も
身を切られるような痛さも・・・
イエス様は精神的な痛さと
肉体的な痛さと
両方に耐えられた・・・
私もイエス様の痛さを
少しはわかるのではないか？
私は精神的な痛さだけだけど
そう思って
今日は物凄く辛い中
やっと私は
イエス様が神様だと思えた
２００９．２．１１（水）