無償の恵み

 

 

どんな日々にも

太陽は昇る

それは私を憂鬱にさせた

 

私は何もかもを無くして

泣き暮らしていた

あまりに泣きすぎて

毎日目が乾燥した

 

これからの私の人生が

永遠に夜でありますように・・・

と月に話しかけた

 

それでも残酷なほどに

毎日太陽は昇る

私は太陽に憎しみを感じた

空に太陽があっても

私の心には

太陽の光はささなかった

 

私は心底太陽が憎かった

 

あなたと過ごした夏の日

あの頃は太陽の光は私の心を心地よくした

 

あれはキラメイタ夏の日々の思い出

 

しかしそれは一瞬の思い出

 

秋が訪れて

私は何もかもを無くした

 

そして冬が来て春が来て

夏が来て秋が来て

冬が来て・・・∞

 

私の心は少しづつやわらいで

私は太陽を気にしなくなった

 

時と言うものは

人の心を

忘却という技で変化させる

 

私は太陽を求める気持ちが

持てるようになり

 

万物に公平に光を与える

太陽のパワーが欲しいと

思うようになれた

 

無くして悲しんだとしても

無くしたことで得たものは大きかったと思い

今は道を歩き太陽を仰ぐ