何もできないもどかしさ

 

 

Iさん

あなたはもうすぐ旅立って行く

旅立ちの日までは

随分と苦しいはず

それなのにあなたは決して弱音を吐かず

さらに

毎日苦しい病と闘いながら

働き

勉強までしていらっしゃる

 

「カトリックの祈祷書を貸して下さいませんか?」

とあなたはおっしゃいましたので

私はすぐさま手渡しました

 

「これを1,2か月貸してくれませんか?」

とおっしゃいましたが

その1,2か月の間は

あなたは元気でいられるのでしょうか?

 

そうです

Iさんはもうすぐ旅立たれる

Iさんが誰よりも憧れている

マリア様のもとへ・・・・

 

謙虚なIさんはおっしゃる

「私は地獄へ落ちる可能性もあるのです」

と・・・

 

いえ、Iさんあなたは決して

地獄になんて落ちはしない

 

あなたは私の命の恩人ですから

私が絶望にくれていた時

「決して希望を捨ててはいけません」

と励まして下さいました

 

あなたの言葉を信じられたからこそ

私は命を大切にできるようになったのですから

 

Iさん

あなたは天国に行くに決まっている

 

あなたは私の命を救ってくださったのですから

 

Iさん

あなたは自分のことだけでなく

人のこともとても思いやれる方

そのご誠実な性格は

お姿にも表れています

 

ああ・・・

あなたは天使です

 

Iさん

あなたの苦しみを

和らげることを私は直接には

何もできませんから

 

私は祈るしかありません

そして祈ることの大切さを

教えてくださったのもあなたです

 

本当に

何もできないもどかしさは

これからの日々に

どんどん増していくでしょう

 

祈るしかない・・・

ということは

神様にだけ目を向けて生きること

 

ああIさん・・・

あなたの辛い病気の症状が

少しでも楽になりますように

 

そしてあなたはもう

すでに天国にいらっしゃるのです

 

激しい

ふるえ

痛み

かゆみ

 

と闘って

それでも明るく生きていらっしゃるあなたですから