サザエさんの矛盾点

 

 

物心ついた時から

サザエさんは存在した

子供のころから

別に熱意をもって

見ていたわけではなかったが

 

日曜日の夕飯を食べながら

何気なく見ていた

 

サザエさんは

日本人の国民的な番組

 

しかし大人になって

サザエさんの家庭に矛盾を感じてきた

 

カツオがどんなズルイことしたって

父さんは

カツオを殴るほど怒ったことはない

 

そんな家庭が実際あるだろうか

かつおは

小学生にして

ずるくて

ワルだ

将来はペテン師になるだろう

 

それなのに父さんは

ほのぼのと

カツオを叱るのだった

 

ワカメちゃんだって

ただおとなしいけど

本心は解ったものではない

 

気付いた・・・

サザエさんの家の者は

誰も泣かない

たまに

幼稚園にあがる前の

タラちゃんが

だだをこねて

泣くぐらいだ

それは決して悲しんでいるわけでない

 

かあさんは

ただ家事をこなし

惰性で生きているだけだ

 

マスオさんだって

サザエさんや同居している家族のご機嫌をとって

びくびくと生きている

そんなマスオさんのことを

サザエさんは情熱的に愛している

とでも言うのだろうか?

 

思うにサザエさんの家の者は

苦悩している者など一人もいない

 

それが本当の人間の在り方か?

それが本当に幸せなことか?

 

人は苦悩しないことには

人間的に成長しない

何の苦労もせず

ほのぼのと家庭を営む

サザエさん一家

 

あんな家族は理想ではない

 

嘘っぱちだ

嘘っぱちだ

嘘っぱちだ!!!