それでも私は麗子が好き

 

 

この世で罪を犯す人間の心が

全て黒いと限られるのかしら

私はレズビアン

女として女を愛す

いえ女として女しか愛せない

悲しい境遇よ

 

私は麗子が好き

麗子のたおやかさ

そして優しく聡明で・・・

麗子のことを称賛する言葉は

星の数ほどたくさんあるわ

 

それなのに麗子は私に一生なびいてくれないのだわ

麗子は普通に異性に恋する女性よ

 

麗子はとても一途な女性で

恋をしたら必ず結婚までを考える

それを男たちは重く感じる

麗子に重さという欠点があるとしたら

私が麗子と結婚したいくらいよ

私も重い・・・

 

私は本当に麗子が好きなの

死ぬほど麗子が好きなの

たとえ麗子が私のことをただの友達だとしか

思ってくれなくても・・・

 

悲しい人間の気持ちは

悲しい人間にしか解らない

私を解ってくれる人は少ない

無論

神様にだって理解されないのよ

 

 

それでも私は麗子が好き

いえこの気持ちは麗子という執念になっているのかもしれないわ

 

私は毎日が苦しい

いえ一生が苦しい

毎日わなわなと震えながら泣いています

だからといって

私の性癖が変わるわけでもないの

 

私はどんな風に死んでいくというの?

この世で家庭を持つことがことが許されない性

私は神を冒涜する者

死んだら地獄へ落ちるのでしょうか?

でも私はこの世で深い苦しみに耐えているのだから

死んだら天国へ行きたい

天国へ行って天使になりたい

 

中性である天使になれるなら・・・

私の苦しみは

癒えると思うわ

もう苦しい恋愛のことで悩む必要がないと思うから

 

人は苦しい時に神様に祈る

でも私は神様にさえ祈る資格がない

私は異端の女

 

でも地獄へ行くなんて不条理だわ

だからこの世で

苦しんで苦しんで苦しみに耐えぬいたら

きっと神様も許してくれるはず

私は一生やもめとして生きざるを得ないから

ただ神様に自信を持って誓うなら

私は生涯乙女でいますから

 

私は天国へ行って天使になりたい

きっと天国では麗子も天使になっていて

 

もう世俗的な苦悩からも解放されたら

純粋な愛で

麗子を愛せたなら・・・