ライク ア バトル


 アパートの前に立って、上を見上げると、三階の俺の帰る部屋には灯りが点いていた。

 よしよし。

 俺はほくそ笑んで、煙草を取り出し、それに火をつける。

 ライターをしまって、もう一度上を向いたら、俺が見上げていた部屋の窓がガラッと開いて、

 中から人がベランダに出てきた。

 下から、

 「よぉ」

 と声をかけると、部屋から漏れる光に照らされた人影が、動きを止めた。

 こちら側を向いている顔の表情は、夜目には暗くてよく分からない。

 が、人影は、一瞬後にはパタパタとスリッパでベランダを走りまわり、

 あっと言う間に部屋の中へ戻ると、ピシャンと窓を勢いよく閉めた。

 かなり驚いて、慌てているらしい。

 相変わらず分かりやすい奴だ。

 俺は苦笑して、アパートの入り口をくぐり、上へあがる階段を登り始めた。

 大きく煙を吐き出して、けんかの原因が何だったかを思い出そうとする。

 でも、無理だった。

 全く覚えてねぇ。…まあいいや。

 「お前なんか最低だっ」

 と言われたことは覚えている。

 いや、これは今回のけんかに限ったことじゃなくて、年がら年中言われてるな。

 階段を登り終え、部屋の前まで行くと、呼び鈴を押した。

 ほどなくして、ドアの向こうに足音が聞こえ、魚眼レンズから奴が覗いているのが分かった。

 「ハニー、元気だったか?」

 ドア越しに声をかけると、

 「帰れ」

 俺の恋人、四朗の冷たい声が聞こえる。

 「なんだよ、つれないな。俺とお前の仲だろ」

 「二ヶ月もほったらかしといて、よく言うよ。お前の居場所はここにはねぇよ」

 どっかで聞いたような台詞を吐いて、四朗は黙った。

 そうか。あれからもう二ヶ月も経ったのか。

 俺は一瞬、感慨に耽った。

 二ヶ月の間、知り合いの家や新しく知り合った奴の家、

 健康ランド、ネットカフェなどを転々と渡り歩いて寝泊りしながら、過ごしていた。

 結構そういうのも好きで、悪くない暮らしだと思うが、でも最終的にはここが恋しくなってしまう。

 「なぁ、悪かったから開けてくれよ。開けてくれないと、ここで大声で叫んじゃうけど、いい?」

 と、既に大き目の声で言うと、数秒の間の後、ガチャリとノブが回って、ドアが少しだけ開いた。

 チェーンはかけられたままで、仏頂面の四朗が顔を見せる。

 ムッとしててもかわいい面だ。久しぶりだなぁ。

 「なんで戻ってくんだよ」

 「ここは、俺とお前の愛の巣だろ?」

 四朗の顔が歪む。

 「キモイ」

 俺は笑って、四朗に向かって缶ビールの入った袋を差し出して見せた。

 「ビール買ってきた」

 奴はちらりとそれを一瞥すると、首を横に振る。

 「いらねぇよ」

 素っ気ないので、

 「なぁ、開けてくれよー」

 ちょっと甘えた声を出してみたが、チェーンを外してくれる気配はない。

 いつまでもこんなとこでうだうだやってたくねぇのに。

 チッと心の中で舌打ちをして、俺は、隙間から中を見た。

 出て行ったときと変わらない室内と玄関が目に入る。

 「なんだよ。俺以外好きになれねぇくせに。

 俺じゃなきゃ駄目なんだろ?でなきゃ、いつまでも独り身で待ってねぇって」

 開けてくれない四朗に業を煮やして、俺は強気な口調になって言った。

 四朗の顔が、赤くなる。

 「うるさいっ。一人がいいから、一人でいるんだっ。俺の勝手だろっ」

 バタンッ。

 俺の顔の前で、ドアが閉まり、カッとなった俺はドアを蹴飛ばした。

 一発、二発、と蹴りを入れるたびに、ドカンドカンと音がする。

 ドア、ぶっ壊れそうだ。ぶっ壊れる前に、サッサと開けろ。

 三発目を見舞おうとした瞬間ドアがバッと開いて、俺は足を降ろした。

 「ドア壊れんだろっ!?ああっ!?」

 怒りの形相で四朗が大声で怒鳴り、俺は横をすっと通って中へと入った。

 ああ。やっと入れた。

 「ただいま」

 「ただいま、じゃねぇよっ。ふざけんなってんだっ」

 喚く四朗を尻目に、テーブルにビールを置いて、ソファに座り、一息つく。

 「俺はまだ怒ってんだからなっ」

 そう言われて、俺は、煙草を取り出しながら奴を見上げた。

 「そうそう。けんかの原因ってなんだったっけ」

 俺が聞くと、四朗が信じられないという顔をした。手がわなわなと震える。

 次の瞬間、その手が俺を指差し、奴の口から弾けるように言葉が飛び出した。

 「お前がここで、女抱いてたからだろうっ!!」

 ああ…そうでした。現場、見られたんだった。

 「悪かったな。あの女とは別れたし、愛してんのは、四朗だけだから」

 俺の言葉に、四朗は俺を指差したまま、固まる。

 「疲れてんだ。ちょっとゆっくりさせろよ」

 俺は、ボタンを外して、シャツの前をはだけた。

 まだ四朗は唖然としているようだったが、でも俺は、奴の視線が、

 しっかりと俺の胸に向けられているのを知っていた。

 「お前のパジャマ借りるぞ」

 四朗の見ている前で、ズボンを脱いで、奴のパジャマの下だけ借りて履く。

 顔を上げると、四朗が突っ立ったまま俯いて、両の手を拳に握っていた。

 俺は、そんな四朗を無視するように、ソファにゴロリと横になった。

 奴が近づいてきて、俺を見おろす。

 睨むように見てくるので「ん?」と見返すと、我慢できないというように、ポツリと呟く。

 「帰って来たんなら、抱けよ」

 焦れた表情で顔を少し赤らめている四朗を、笑って見上げる。

 「ん。その気になったらな」

 俺は、今は寝る方が優先、と思い目を閉じた。

 昨夜は、ネットカフェの個室で寝たのだが、

 空調が悪いのか暑くて、なんか気になる臭いなんかもして、ろくに眠れなかった。

 久しぶりに帰ってきたけど、やっぱここが一番落ち着くな。

 

 

 「んっ…あ…っ。んっ、は…あ」

 喘ぎ声で、目が覚めた。

 見ると、隣で四朗がオナニーしている。

 放っておいたせいか、一人で始めやがった。

 俺は、横を向いて四朗を見たが、目を閉じて自分のモノを扱いている奴は、その手を止めない。

 俺が気づいているのを承知でしごいている。

 見られて感じるんだからしょうがない奴だ。

 そのうち四朗の喘ぎ声が高く、切羽詰ったようになってくる。

 「おい」

 声をかけたが奴はシカトして手を動かし続ける。

 「あっ、あ」

 「おいっつってるだろ」

 もう一度呼びかけたが応じようとしない。

 チッと舌打ちをしながら四朗の手を掴む。と、その手が勢いよく撥ね退けられた。

 「ああっ!?何だよっ!」

 恨めしげな目が、俺をキッと睨んでくる。

 「どうせかまってくれないんだろっ」

 俺は怒鳴る四朗を蔑んだ目で見て、口の端で笑った。

 「一人でイって気持ちいいのか?」

 言ってやると、すごく悔しそうな顔をする。

 「目の前で、これ見よがしに挑発しといて…

 しょうがないから一人でやってんのに、なんで今頃になってそんなこと言うんだよっ。

 もうちょっとでイけそうだったのにっ」

 四朗が涙目で大声で喚く。

 「しょうがないだろ。その気なんかなかったけど、見てたら欲情してきたんだから」

 俺の言葉に、四朗が大きく目を見開く。

 「俺も気持ちよくなりたい」

 「……」

 四朗は、俺を責めるような瞳で見た後、ぐっと唇を噛み、それから叫んだ。

 「バカヤローッ!」

 どうやら俺に向かっての暴言らしいので、胸倉を掴んでやった。

 昔っから何かって言うと親父にバカヤローと言われて、その言葉を言われるのが大嫌いなことを、

 知っていて言っている奴のシャツの胸元を握って引き寄せる。

 「バカヤローっつったな?ああっ!?」

 凄みを効かせ、顎を突き出してみせる。そして、

 「お前なんか、欲情の捌け口だからな。俺がヤりたい時にヤるんだよ」

 上から見下しながら言ってやると、泣き出した。

 「もう出てく。今度は俺が出てく。…出てくからなっ!!」

 「その前にヤらせろ。ヤらせてから出てけ」

 「なんでだよっ。なんでそっちの都合ばっかり押し付けんだよっ。

 もうやだ、こんな男やだ。絶対別れるっ」

 「だから、別れる前にヤらせろっつってんだろっ」

 「いやだっ。いやだーっ!!!」

 四朗は俺の腕の中で暴れまわって拒んだが、後ろから羽交い絞めにして、

 壁に向かって押しつけたら、頭を派手にぶつけたらしく、ドンッという音がして、

 「い…っ」

 顔を歪め静かになった。

 こいつ、元気だけど非力なんだよなぁ。

 腕を掴んでこっちを向かせたら、大人しくなったと思った奴が、

 俺の股間に向かって膝蹴りを食らわせようとしてきて、

 「おっと」

 慌てて避けた。

 俺の大砲が使いもんにならなくなっちまったら困るだろうが。

 「何すんだよ、この野郎」

 言うなり四朗の髪をガシッと掴んで、

 「いでででっ!」

 悲通な声をあげるのも構わず、ベッドへと引きずっていく。

 放り投げるようにして、その上に押し倒し、上に乗ってシャツの襟元に手をかけ、

 それを引きちぎるように上半身を裸に剥いた。

 次の瞬間、四朗の手が俺の頬に飛んできて、不意だったので避け切れず、

 その爪が皮膚の表面を引っ掻いた。

 チカッとする痛みが走り、傷ついたことが分かる。

 おいおい、猫みたいな攻撃すんなよな。

 奴を見ると、ものすごい形相で俺を睨みつけている。

 ふーふー言って、本当に猫みたいだ。

 俺はニッと笑って、四朗の手を取って引き起こした。

 起きてきたところで、頭を寄せ、勢いをつけて振り下ろし、頭突きを食らわせてやる。

 鈍い音と共に四朗が後ろへ倒れ、頭を抱えて身悶える。

 俺も痛くて同様に悶えたが、俺の方が頭固いし、

 仕掛けたのは俺の方でダメージが軽くて先に立ち直った。

 四朗の上に乗って、まだ痛がっている奴の顔をこちらへ向けさせ、唇を塞いだ。

 「んっ…や」

 痛いのと突然唇を奪われたのとで、目をぎゅっと瞑って、

 「いやだ…お前なんか」

 首を振って抵抗していた四朗だったが、執拗に唇を追いかけて捕らえ、

 しばらくディープキスを続けると、力が抜けてやがて身を任せてきた。

 すがるように俺の服を掴んでくる。

 歯列をなぞり上顎を舌で撫で、口の中を舐めまわして舌を絡める。

 「ん…ふ」

 いつの間にか、四朗も積極的に俺の舌を、唇を、貪っている。

 すぐ気持ちよくなるくせに。最初から言うこと聞けっての。

 数え切れないくらい抱いて、俺が教え込んでやった体なんだから、拒みきれねぇんだよ。

 俺は、なめらかな四朗の胸に手を這わせる。

 指先で触れると、その小さな突起は、硬く尖っていた。

 「なんだ。ここ、コリッコリじゃん」

 撫でるように転がすと、

 「ふ…っ、う…」

 快感を必死に耐えているようだったが、キュッと押してやったら、

 目をぎゅっと瞑って「あっ」と声をあげる。

 赤く上気した首筋が色っぽくて、そこに口付けを落とし、

 そのまま唇を這わせて下へと移動して、胸の尖りを口に含んだ。

 ズボンの中に手を入れてペニスに触れると、それは半勃ち状態で、

 もっと感じさせたくて、俺は手の平で全体を包んで柔らかく揉みしだいた。

 「あ…ヤっちゃん、あっ、ああっ」

 それまで柔らかかった部分も、だんだん血が巡って硬くなってくる。

 口に含んだ乳首を舌で転がすと、

 「んんっ」

 先端から透明な汁がどんどん溢れてきた。

 「相変わらず、いいな。四朗の体は」

 一つ一つの刺激に、ビクビクと体を揺らす四朗をまさぐっていたら、

 俺のモノも下着の中でどんどん形を変えていき、腰が疼いてたまらなくなった。

 抱きしめながら四朗のズボンと下着を脱がし、もう一度奴のペニスを握って、

 こぼれる雫を指で掬い取り、その指を後ろへ移動させる。

 指をすぼまりへとグッと押し入れて、奥へ進めると、

 「ん…うっ」

 四朗は背中を反らした。

 少し下へ体をずらして、上を向く奴のモノを口に咥え、入れた指を出し入れして解していく。

 しばらくそうしてから、指を抜いて、自分のモノをあてがい、挿入した。

 四朗の中は潤んで、すぐに俺のモノを奥まで飲み込んだ。

 数回の抽挿でスムーズに滑り始める。

 「中、トロットロ」

 「う…うるさい」

 顔を赤くして怒ったように言う四朗の、なるべく奥まで届くように、俺のモノを突き入れると、

 「んっ、あっ」

 それに合わせるように腰を振り始める。

 摩擦がしびれるような快感を生み、俺はスピードを緩めたり早めたりして、四朗の反応を窺った。

 四朗は、眉根を寄せて口を開け、体の奥の深いところで俺のをうねる様な動きで締め付けている。

 「はっ…ああっ」

 その口からは絶え間ない喘ぎ声が漏れて、俺は突き上げながら、エロっ、と思う。

 なんでこいつ、こんなにかわいいのかなぁ。

 こんなにかわいいんだから、俺も浮気しなきゃいいのにな。

 他人事のようにそう思った後、四朗の首に顔を埋めて、耳の周囲に音をさせて口付けし、

 舌を奥まで入れて中を舐めてやったら、

 「ふぁ…っ」

 四朗がビクッと反応して、後ろの中がきゅっと締まった。

 「ああ、締め付けてきた…」

 「ヤっちゃん、もう、ああ…ん…っ」

 四朗がかわいく啼き、その声に煽られて俺は抽挿を激しくした。

 奴の片足を高く持ち上げ、少し角度を変えて、いいところを擦りあげるようにして打ちつける。

 「あっ、はっ、イくっ!」

 四朗が声をあげて、次の瞬間白濁で自分の腹を汚した。

 中が狭まったのを感じて、我慢できず、

 「くっ…」

 俺もすぐに弾け、四朗の中へドクドクと熱い精を吐き出した。

 

 終わった後、俺は疲れ果てたように目を閉じる四朗の顔をしみじみと眺めて、

 それから顔中にキスの雨を降らせた。

 「んっ、んっ」

 チュッチュッとキスを浴びせると、

 「もう、ヤっちゃん。やめ」

 四朗が嬉しそうに笑う。

 「なっ?俺なしじゃいられないだろ?」

 俺も笑いながら聞くと、四朗は目を開けて、ちょっとムッとした。

 「俺のこと恋人だって言うなら、外で遊ぶのやめろよ」

 眉を寄せて抗議する。

 「遊ばないと、お前がどんだけ素晴らしいかってこと、忘れちまうんだよ」

 「そんなことばっか言って…どうしようもない男に惚れちゃって…あーあ」

 四朗はそう言うと、「はあーっ」と、特大の溜息をついた。

 それから俺を上目遣いに見上げる。

 「ヤっちゃんなんか大嫌いだよ」

 「嘘だろー?好きだろー?」

 四朗の首に手を回して、抱きしめるようにぐいぐい引き寄せる。

 四朗は、ちょっとだけ抵抗するような素振りを見せたが、

 その後、こんな俺に安らぎを求めるようにして、額を寄せ、また目を閉じた。

 

 

 「なあに?ヤっちゃん、猫飼ってた?」

 オカマバーのママが俺の頬の傷を見て、自分の頬を指差して言った。

 四朗のつけた引っ掻き傷は、一筋の線になって俺の頬を飾っている。

 「ああ。凶暴なの飼ってんだ」

 「ふーん?」

 ママが楽しそうに笑う。

 「大きい猫なのね。オス?」

 「ああ」

 煙草の煙を燻らせながら答えたら、昨日の四朗の言葉を思い出した。

 「大嫌いって言われた」

 「あら。喋るんだ。賢い猫ちゃんねぇ」

 ママがにっこり笑う。

 ここのママは男だけど、すっげぇ美人でどっからどう見ても、色っぽくて品のある女性にしか見えない。

 こんだけレベルの高いニューハーフっつうのも、あんまりいないだろう、と俺は思っている。

 それでつい足が向いてしまうのだ。

 「でも大嫌いって言われたんなら悪くないじゃない。あとは、好きになるしかないんだから」

 ママが気のきいたことを言ってくれて、俺は嬉しくなった。

 「いいね。希望が湧いてくる。ママ、いい女だねー、今晩俺に付き合わない?」

 「ったく。そんなことばっか言ってないで、猫ちゃん大事にしてやんなさいよ」

 俺は、酒を飲みながらママの顔に見とれつつ、

 景気の話やら、この二ヶ月間に自分に起こった出来事やらを話した。

 ママが俺の話に楽しそうに笑ってくれるので、

 それがママの仕事で商売なのだと分かっていても、だんだん気分がよくなってくる。

 俺は、ここにいない四朗より、目の前のママに絡みたくて、調子に乗った。

 「ねー、今晩本当に付き合わない?ついてるか確かめさせてよ」

 「ま、どこまでお下品なのかしらね、その口は」

 いい加減にしなさい?とちょっとマジに窘められる目で見られて、

 俺はまだ一言二言言いたい気持ちを抑えて黙った。

 「私の彼氏は怖いのよ〜」

 ママがニコッと笑っておどけた口調で言いながら、目線を俺の後ろに送る。

 振り返ってそっちを見ると、ひょろっとした男が後ろのテーブルに座っていた。

 全然怖そうに見えないけど、と思っていたら、ママが

 「あれは、彼氏の部下だけどね」

 とウィンクしてくる。

 部下に恋人を見張らせてるって…

 「おー怖。じゃあ俺、退散するわ」

 俺は立ち上がった。そろそろ四朗が会社から帰る時間だし。

 「また来てね」

 ママはその辺の女に比べたら、ずっと綺麗でたおやかな手を振って、

 優しい笑顔で俺をドアまで見送ってくれた。

 「悪さばっかりしてると、そのうち猫ちゃんに愛想尽かされちゃうわよ」

 注意するように促されて、俺は笑う。

 「大丈夫。あいつは俺がいないと駄目なんだから」

 それを聞いて、

 「どっちが駄目なんだか」

 ママがおかしそうにクスクスと笑った。

 

 

                               了

 

2010.09.29

 

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