(No162)
  燕子花  13株 新宅移転の花
         (上段は水張のみ)(鉄器 三重)

此の活け方は、上段は挿し口に水を張ります。
中段は主位に活け、体と用留で6株に組んでありま
す、花は体に実を使い、用の部位には花を使用し
ています。

下段は客位7株に活けて有ります、体の部分に枯
れ花を使用していますが、間もなく実になる状態で
す、そして胴と留に2本使用しました。
主位と客位共合わせて実を2本、花を3本計5本を
使用して活けました。

此の活け方で、注意する事は、中段の二つ柱の内
、右側を見切らない事。

 伝書(初美登里の内)
 *新宅移転の花=水に縁ある花を活ける、二重
 切ならば上に水を沢山入れて下に草花を活ける
 なり、赤色は遠慮すべし、すべて頭にひの字の付
 く、草木花実を嫌う也、是火のえんをおそれてな
 り。

燕子花を使用した理由は、水物で全て水を連想す
る為に使用して活けました。

 新宅移転の花=移徒(わたまし)の花、同じです。

此の作品は、平成27年10月下旬に遅れて花が咲
来ましたと、電話連絡を頂きましたので、直ちに現
場へ行き、自然のまま活けて見ました。

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