優しくしないで Sweet White Xmas 後編
飯を食い終わり、少し寛いだ後、二人で俺の部屋へ上がった。
いつものようにベッドに並んで座る。
静かな部屋で、
「結局、プレゼントのないクリスマスになっちゃったね」
ミノが少し寂しそうに、また残念そうに口にした。
さっき、街中をブラつくのはいつでも出来る、と思ったけど、
今日はクリスマスイブで、ミノにとっては今日じゃなきゃ、意味がないのかも知れない。
「ミノ…ごめんな」
改めて謝ったら、ミノは「ううん」と首を振った。
「プレゼントがないのはちょっと残念だけど、
バイトの予定の方が先に入ってたのに僕が無理言ったんだから、カズは悪くないよ。
ものすごく忙しかったんだよね。こっちこそ、ごめん」
ミノはそう言ったけど、でも、恋人だと認めながら、
クリスマスに全く何も考えていなかった俺にも非はある。
俺が自分の気の回らなさを感じて考え込んでいると、
ミノが少し明るい口調になって続けた。
「僕、待ってる間、カズとのこと考えてて、ずっと楽しかった」
ただ待ってただけで、何をしたというわけでもないのだから、
楽しいってこともないだろう、と思ったが、ミノはそのときを思い出している瞳で、
幸せそうな表情をする。
何とも言えない気持ちになり、
「今度、ちゃんとデートしような」
と言ったら、「うん」と頷く。
それから、キスしたくなり、顔を覗き込んで、
ミノの唇に自分の唇を押し付けるようにすると、
ミノも俺に体を預けて、それに応えた。
風呂に入った時からくすぶっていた自分の欲望に素直に、深く口付ける。
手を回して力を込め、ギュッと強く抱きしめたら、
ミノの体にもっと触れたくなってくる。
さっき見た滑らかな素肌に体に、直に触りたい。
だんだん気持ちが高ぶって来て、俺は唇を離し、
「ミノ…ヤりたい。いい?」
ミノを見つめて囁いた。
ミノが見つめ返して、少しの間の後に、照れたように目を閉じる。
そのまま、俺はベッドにゆっくりとミノを押し倒した。
横になったミノの上衣を捲り上げて、覗いた乳首に顔を寄せ、口に含む。
「あっ」
舌を押し付けて舐めつつ、音を立てて強く吸う。
「ああっ、カズッ」
ミノが声をあげ、背中を反らす。
吸っていない方も指で、力を入れて弄ったら、
「あっ、あっ」
焦っているように喘いで、大きく体を捩った。
ミノの乳首は、あっと言う間に硬くなって、
俺は、その立ち上がり尖った突起に軽く歯を立てる。
「んっ」
ビクッと体が揺れて、ミノの眉間にしわが寄るのを見て、ムラムラきた。
ああ。どうにかしてやりたい。
もっと、こう目茶苦茶にしたい。
思いっきり辱めて、とびきりの声で啼かせたい。
胸に吸いついたと同時にスイッチが入った感じで、
淫らな気持ちがどんどん湧きあがってくる。
俺は胸から離れると、ミノのズボンに手をかけて脱がし、
下着も降ろして下半身を露わにした。
触られると思ったのか、ミノのモノが勃ち上がるのが目に入ったが、
それには触れずに、ミノの手を取って起こす。
それから自分のズボンのベルトを外してファスナーを開け、
下着の中から、チンポを取り出した。
それをミノの眼前に持っていって、
「舐めて」
言いながら、摘まむように持ってさらに近づける。
ミノはそれを見つめた後、素直に口を開けて受け入れ、
口全体でスッポリと覆うようにした。
固さを持ち始めたチンポの鈴口に、
ミノが舌を挿し入れてきて、体がビクッと揺れる。
そこの内側を舐められるのは、すごく気持ちが良くて、
どうしても体が動いてしまう。
ミノが、すぐに口を前後させ始め、
トロンとした目でおいしそうに舐めている様子を見ていたら、
めっちゃ感じてきた。
無心に出し入れをするミノに対して、乱暴にしたい衝動が体を駆け抜け、
俺はミノの頭を両手で掴んだ。
そのまま腰を前後に振って、俺のペースで、
ミノの口の中へとモノを突き入れては引き抜く。
「んっ、んっ」
唇から喉奥まで、浅く深く出し入れを繰り返し、次第にスピードを上げつつ、
さらに、もっと奥を目指して激しく突き入れる。
「ん…っ、ぐっ…」
目を閉じたミノが、眉間にしわを寄せ、苦しそうにするその表情に、
ゾクゾクとした感覚が湧きあがる。
ミノは顔を歪めながらも、俺を感じさせようと、
唇に力を入れてすぼめたり緩めたりする。
その様子は、まだ余裕があるように見えて、
俺は遠慮なく腰を振り、長々とミノの口の感触を堪能した。
「ああ…すげ…ミノ、出していい?」
やがて、強い射精感に襲われ、スピードをマックスにして腰を振る。
「んっ、ふっ」
返事も出来ないまま侵されるミノの口が、
ものすごくエロいものに見えてきて、ますます感じた俺は、
「ミノ、飲んで」
一際グッと強く突き入れるのと同時に、ミノの口腔内に白濁を放った。
「ん…っ」
ビュクッビュクッと出る、その気持ち良さに身を委ねて動きを止める。
フェラをしてもらうだけのつもりが、
なんでかいつも途中からイラマチオになってしまう。
でも、こうなることが分かっていても、ミノは咥えるのを嫌がらないし、
それどころか、最近は、マジで美味そうに俺のを咥えたり舐めたりして、
もう俺のが好きでしょうがないという感じがする。
ミノが口の中に溜まった精液を嚥下し、
残りも吸い出すようにしてから、チュッと音をたてて離れた。
「ミノ。俺の、美味い?」
ミノに問いかけると、恥ずかしそうにしつつも、素直に「うん…」と答え、
俺はミノの顎に手をかけて上を向かせる。
顔を寄せて唇を合わせ、歯列を割って少し強引に舌を差し入れ、ミノの舌を思い切り吸う。
「んっ、んっ」
そうしながら、胸に手を伸ばし指で乳首を捏ねるようにすれば、
ミノの体がビクビクと揺れる。
乳首を弄りつつ、長々とキスをしていたら、ものすごく感じて来たようで、
「あっ、あっ、イキそう」
ミノが頬を上気させ、潤んだ瞳で訴える。
横から見たら、まだ前も後ろも、性器には触れていないのに、
ミノのモノは完全に勃ち上がり、上を向いてシーツに雫をこぼしていた。
俺は、胸を触っていた右手の中指を、ミノの口に入れて濡らし、尻へと持って行った。
すぼまりに押し当て、
「あっ」
力を込めて穴に挿し入れ、今度は左手で乳首を捏ねる。
「あっ、あっ」
指はゆっくりと呑みこまれていき、全部入ったとこでグッと奥を突いたら、
「ああっ」
ミノは達して、俺の指を強く締め付けた。
指を引き抜き、シーツに飛んだ精液を大まかに拭いてから、上衣も脱がしてミノを裸にし、
俺はローションを持ってきて、中身を手に出し馴染ませた。
指を抜いたその場所に、もう一度指を挿し入れ、本数を増やしながら、柔らかく解していく。
そうして十分解れたと思ったところで、指を抜いて、
硬く大きくなっている自分のモノを、後ろからあてがった。
グッと押し入れば、
「んっ」
濡れた入口が開いて、中が俺を受け入れていく。
腰を前後に動かし、奥へ奥へと進みながら、俺は、やがて根元まで挿入した。
ピッタリと嵌った感覚を味わってから、出し入れを始めると、
「あっあっ」
突かれて揺れながら、
「カズ…カズ…」
ミノが、たまらないという感じで、うわ言のように俺の名前を繰り返す。
ミノの中が、内壁全体で俺のを包み込んできて、そのキュウっと吸い付いてくる感触に、
気持ち良さと、なんとも言えない安堵感、というか安定感を感じた。
顔を寄せて、
「ミノ。俺の形、覚えた?」
耳元で横から囁くと、ミノの耳がかあっと赤く染まる。
「俺に黙って、他の奴の咥えんなよ」
と続けたら、瞳を大きく見開いた。
「そんな…」
首をブンブンと大きく横に振り、
「他の人となんて、絶対しない」
必死の形相で誓いをたてるミノの仕草を見て、めっちゃ満たされた気分になる。
「上出来」
ニッと笑って呟き、手を伸ばしてミノの顔をこちらに向かせた。
腰をひねる体勢になったミノと、
「んっ」
唇を合わせ、ミノの舌に舌を絡めつつ、右手を胸へと持っていく。
指先で突起を摘まみ、キュッと力を込め、硬く立ち上がった突起を指先で転がして、
「ふっ、…んっ」
ミノのビクビクと震える反応を楽しんでから、唇を離し、
腰を動かし突き上げ続けていたら、どんどん感じてくる。
「んっ、はっ、あっ」
尻を突き出すようにして俺のを受け入れつつ、呼吸を荒げるミノの口から、
小さなボリュームで、何か聞こえてきた。
何て言ったか分からなくて、「え」と腰の動きを止め、
耳を寄せると、やっぱり同じくらい小さな声で、
「…いっぱい」
と言う。
「いっぱい?」
ちょっと驚きつつ聞き返したら、
「ふ…、う…」
涙声を漏らすだけで、それ以上何も言わずにいる。
「いっぱい、どうして欲しい?突いて欲しい?」
少し強い口調で再度問いかけると、恥ずかしそうに目を閉じる。
「中に…」
「え?」
「中に、…出して」
「……」
「中に、いっぱい…」
消え入りそうな声で、でも望みの強さを示すように、
繰り返して口にするそれを聞いて、俺は思わず目を瞬かせた。
なんか言ってることが、妙に艶めかしいことに思えて、
ミノの中で自分のモノがますますデカく硬くなったように感じる。
「あ…」
ミノが変化を感じたような声をあげたので、実際になったのかも知れない。
「ミノ…中で出されるの、いいのか?」
と問いかけると、黙ったまま、小さくコクンと頷く。
ミノが、そんなことを望んでいるなんて、知らなかった。
……。
中にいっぱい出す、ってことは、つまり何回か達しなきゃならないってことだ。
ミノの望みを叶えようとしたら、俺はかなり頑張らないといけない。
イくのに時間のかかるタイプだし、
一度のセックスでイく回数も、少ない回数で満足出来てしまうから、
今まではどちらかと言うと、自分がイくことよりも、
ミノをたくさんイかせることに気を遣っていた。
でも、ミノがそれを欲しているのなら、
望むまま、大量に注いでやりたいという気持ちにもなってくる。
「いいけど…。でも、長くなるぞ?」
横から言うと、ミノは一瞬動きを止め、それから、またコクンと頷いた。
俺は、再び腰を動かし始める。
「あっ、あっ」
突きながら、手を前に回して、ミノのモノを掴んで扱いた。
「あ…ぅ…んっ」
それは、硬く勃ち上がって、今にも弾けそうになっている。
扱きながら、少し挿入の角度を変えたら、
「あっ!あっ!」
ミノが大きな声をあげた。
「ああっ」
感じるところに当たっているらしく、背中を突っ張るようにして仰け反る。
「ミノ、これ、いいのか?」
「あっ、あっ、いいっ」
その後、同じ角度で穿ち続けていたら、
握ったミノのモノから大量の露が溢れ出て、俺の手を伝い始めた。
「すっげぇ出てる」
むっちゃ気持ちよさそうだ。
俺は、上半身を倒し、ミノの背中に俺の胸を合わせて、
首全体に食むようにして唇を這わせた後、少し頼りなげな肩のラインに口づけた。
「……」
ああ。感じてきた。ヤバい。
そう思った俺は、体を起こしてミノの腰をグッと掴んだ。
尻を引き寄せるようにして、早く激しく最奥に向かって突き入れ、腰を打ち付ける。
「ああっ、カズ、イくっ」
「…っ、俺もっ」
二人して声をあげ、同時に高みへと上り詰めて、吐精した。
出し終えてから、くず折れるようにしてシーツに肘をついたミノを、
俺は後ろから抱きしめる。
そして、チンポを引き抜こうとしたら、
「…あっ、抜いちゃ…」
ミノから声が聞こえてきた。
俺が動きを止めて、横からミノの顔を見ると、
慌てたような表情をしていて、俺は、思わず笑った。
「駄目、ってかっ?」
言いながら、抜きかけたチンポを、もう一度ズプッと最奥まで押し入れる。
「あっ」
再び広げられた内壁が、俺のモノにまたピタッと吸い付いてきて締め付ける。
はあ…めっちゃ気持ちいい。
俺は、ミノの体を抱えて上体を起こした。
後ろが外れないようにしながら、ミノを自分の上に乗せる。
背面座位の体位で、後ろから手を伸ばして胸をサワサワと撫でるようにし、
わざと乳首に触れないように、ちょっとの間そうし続けていたら、
「…カズ」
ミノが切なげに俺の名前を呼んだ。
「欲しい?」
聞くと、コクンと素直に頷く。
俺は、ミノの両の乳首に人差し指を持って行くと、押し当ててグッと力を込めた。
「ああっ」
感じるのか、ミノの体がビクッと揺れて反り返る。
乳首はすぐに立ち上がってきて、力を込めるほどに、硬く尖る。
そのままグリグリと指を回転させると、
「あっ、あっ」
背中がますます反って、勃ち上がっているミノのモノの先端から、
先走りが溢れ落ちた。
「カズ…カズ…」
ミノが続けて俺の名前を呼ぶ。
それと共に、また新たな露が盛り上がり、
前の雫と同じ道筋を辿ってこぼれ落ちた。
それを見ているだけで、こっちまで感じてくる。
「涎、出まくりじゃん。気持ちいい?」
「ん…っ、気持ち、いい。あっ、んっ」
中がものすごく締まって、
「ああ…」
感じてきた俺は、腰を緩く動かしながら、また横からミノを見た。
「出していい?」
問いかけると、濡れた目で俺の顔をじっと見つめる。
「中で、このまま、出すよ」
もう一度確認するように発した俺の言葉に、
「出して…中に、いっぱい」
ミノが頷いて、答える。
俺はミノの足を持って、自分のモノで突き上げるようにして最奥を穿った。
「ああっ」
それをきっかけにすぐにスピードを上げ、早く強く挿出を繰り返す。
「はっ…ああっ、ああっ」
挿れっぱなしの後ろからは、俺の出した白濁が、
突き入れるたびに派手な水音をたて、耳を刺激する。
中がどんどん熱くなり、ミノが眉を寄せて、
やらしくエロい蕩けそうな表情をする。
俺は顔を近づけて、唇を合わせた。
「んっ、んっ」
ミノの口を塞いで舌を吸うと、やがて中が震え始める。
グッグッと穿ちつつ、胸の尖りに触れ、キュッと押して刺激を与えたら、
「んーっ!!」
ミノのモノが白濁を放った。
それと同時に締め付けられ、その気持ち良さに、俺も達して奥へと注ぐ。
「はあ…はあ…」
さすがにちょっとキツくなってきた。
呼吸が乱れて、体が気怠く感じられる。
でも、まだやめる気にはなれない。
もっとミノを気持ち良くさせたい。
もっとミノが感じる様を見たい。
俺は、チンポを抜いてミノを自分の上から降ろすと、そのままベッドに横たえた。
まだイった感覚の余韻に浸っている瞳をしているミノの、今度は上に乗る。
ミノの両手首を掴んで、シーツに押し付けた。
頭の両横で縫い付けるように固定して、胸に顔を寄せる。
そうして乳首を口に含むと、
「あっ」
ミノがビクッと反応した。
尖らせた舌先を押し付け、上下に弾くようにして往復させたら、
「あっ、あっ、あっ、あっ」
背中を突っ張るようにして、胸を突き出し、仰け反って喘ぐ。
首を振って、快感に悶えるミノのチンポに目をやると、
また雫をこぼしているのが見えた。
「いいよ。もっと感じて」
言いながら、さらにしつこく胸の尖りを舐めたり噛んだりして喘がせた後、
体を起こして手を離し、ミノの足を持ち上げ、体を折り曲げるようにして、
自分のチンポを後ろのすぼまりに宛てがった。
先端を少し挿れると、ミノが、欲しがるように腰を浮かせて、
俺はそのまま力を込めて突き挿れた。
「ん…ああっ」
体重をかけつつゆっくりと、でも一気に全部埋め込み、動きを止める。
奥までいっぱいに広げられて、挿入の衝撃に震える中が、
俺のモノにしっとりと馴染む。
何度入れても、同じように吸い付いてくる。
ミノの中は、暖かく、俺のモノを強く締め付けてきて、とんでもなく気持ちいい。
おもむろに腰を動かし始めると、突き入れる度に、
俺が中で出した液が淫猥な水音をたて、それを聞いたら、どんどん興奮が高まってきた。
「ミノ…中、最高」
溢れる白濁ごと最奥を穿って、潤いに満ちた中の感触を、繰り返し味わう。
「ああっ、んっ」
ミノが、俺が力を込めるのに合わせるように、体を揺らしながら声をあげる。
「ミノ、気持ちいいよ」
だんだん感じて来た俺は、抽挿のスピードを上げた。
きっと、俺のモノも、ミノのチンポに負けないくらい、
ミノの中で先走りを溢れさせているだろう。
もう止まらない。
あとは、絶頂へと上り詰めるだけだ。
出し入れを繰り返すうちに、次第に気持ち良さが募ってくる。
「あっ、あっ、カズっ」
俺と同様に、ミノもイきそうになっているのを感じ、
俺は夢中で腰を振りつつ、ミノに自身のチンポを握らせた。
自分で扱くよう促す。
拙い動きで、手を上下させ始めたミノが、
「あっあっ」
眉を寄せ、切なげな声を漏らし始めた。
「はっ、あっ、ああっ」
体中快感に捕らわれている様子を見せるミノの、中が強く締まって、
締め付けられながら出し入れを続けるうち、ヤバいくらい感じて来た俺のモノが膨らみを増す。
そして。
ドクッ。
俺は、ミノの体の奥へと精を放った。
「あ…ああっ!」
俺が中へと注ぎ込む感覚に感じたのか、ミノも、少し遅れて腹に白濁を吐き出す。
放出するのに合わせるようにミノの中も収縮して、
「ああ…すげ…」
思わず声が漏れた。
射精するということ自体が気持ちいいことだけど、
好きな人の中に、しかも望まれて、となると、また格別だ。
しばらくその感覚を味わい、その後チンポを引き抜いたら、
俺の出した白濁が、繋がっていた部分からこぼれ出てきた。
結構な量が溢れ落ちる。
「ミノ、満タンだよ」
俺は言ったが、ミノから返事が聞こえてこない。
ミノの顔を見つめると、ちょっと恥ずかしげにして、
でも、小さな声で、「うん」と返した。
その表情は、満足そうにも見える。
俺は、上体を倒してミノを抱きしめると、唇を重ねた。
好きだという気持ちが涌いてきて、
もうどんだけでも、まだ何度でも、抱きたいと思う。
とは言っても、やはり限界というものはあるもので…
ザーメンもだいぶシャビシャビになって来た気がするし。
気持ち的にはまだ続けたいのだけど、
体、というか腰が尋常じゃなく熱を持っていて、キツい。
俺は、一つフーッと息を吐くと、ミノの隣に横になった。
しばらく仰向けでじっとしていたら、
「カズ、ここ、舐めていい?」
ミノが俺の胸に顔を寄せつつ聞いてきて、
「舐めたいのか?」
質問を質問で返すと、頷いて瞳を閉じ、俺の乳首をたどたどしい感じで舐める。
「ん…」
自分が気持ちいいと感じる場所だから、
俺にもそうなって欲しい、ってことらしいが、
俺はそんなに感じることはなかった。
けど、なんか一生懸命な感じがグッと来て、そのままじっとしていた。
ミノの頭に手を置いて、撫でるようにしたら、
ミノが舐めながら、俺の表情を窺うように上目遣いでこちらを見る。
「気持ちいいよ」
と言うと、嬉しそうにして、角度を変えたり舌で弾くようにしたり、
いろいろ変化をつけて舐め、俺はちょっとの間それを眺めた後、
手を伸ばして、ミノを強く抱きしめた。
「なんか、離れらんねぇな」
今の気持ちをそのまま口に出した後、笑ってミノを見た。
「俺、しつこいだろ」
元カノが俺のセックスを嫌がった理由が、今なら何となく分かるような気がする。
でも、呟いたその言葉に、ミノは首を横に振った。
「そんなこと…僕の方が…。最中は、ずっともっともっと…って思ってる」
それを聞いて、俺は驚き、それから腕にさらに力を込めて、ミノを抱き寄せた。
「やっぱ離れらんねぇや」
唇を合わせて、舌を絡め合うキスをする。
「ミノ…後ろ、見ていいか?」
離れてからそう言うと、ミノは体を起こして、恥じらいながらも足を開き、
すぼまりを俺の眼前に晒した。
俺も体を起こし、白濁を滲ませて、いやらしくヒクつくソコを見ていたら、
なんだか指を入れたくなって、俺はその欲望のままに、
手を伸ばし、右手の中指を挿し入れた。
「あ…っ」
ズブッと沈めると、精液がこぼれ出てくる。
隙間を作るように指を片側に寄せ、元の形に閉じた蕾を、
開くようにしながらさらにグッと挿れたら、中から白濁がトロリと溢れだした。
「カズ…っ」
ミノが恥ずかしそうにして足を閉じ、俺は指を抜いた。
「ザーメン、かき出してやろうか?」
気持ち悪いだろうと思って聞いたら、頬を赤くして首を横に振る。
「ううん。僕、自分で出来るし、もう少しこのまま…」
満たされた表情で言うので、
「そっか」
俺は頷いて、もう一度ゴロリと横になった。
ミノにも横になるよう促し、ミノの方を向いて、肌を合わせるようにする。
体を添わせて、ミノの体全部を感じるようにすると、
気持ち良くて、まだまだヤり足りないような気がしてくる。
「ミノ…」
手を伸ばし、ミノを抱きしめたら、
「愛してる」
自然に言葉が出た。
ミノが、驚いたようで「え」という顔をして、それから、
「カズ…。ほんとに?」
と聞いてきた。
好き、はまだしも、愛してる、は言えないだろうと思っていたから、
自分でも意外で、問われたら急に照れくさくなる。
言葉に詰まり、
「…もう一度、は無理かも」
と目を逸らすと、空耳でも聞き間違いでもないと確信したらしく、
ミノが嬉しそうにして、
「僕も。僕も、愛してる」
泣きそうに笑う。
「カズ…好き。愛してる」
さらに口に出して言っているうちに、気持ちが高揚して来たのか、
ミノの瞳がどんどん潤んできた。
「泣くなって」
と苦笑すると、眉を八の字にして「だって」と返し、それを見て思う。
あーあ。やっぱ離れらんねぇや。
「ミノ。これからもよろしくな」
俺が抱きしめた手に力を込めて、そう口にしたら、
ミノが顔を上げて「うん」と頷いた。
「メリークリスマス、ミノ」
と続けると、潤んだ目のまま笑顔を浮かべる。
「メリークリスマス、カズ」
ミノが嬉しそうにして応え、唇を寄せて合わせれば、
閉じたミノの瞳から、ポロリと涙がこぼれ落ちた。
了
2013.12.24