花を愛して 心の友としよう
花の出生を尊んで 美を究めよう
実習と鑑賞によって 花技を深めよう
花と器と環境の調和をはかろう
風雅の心をもって 生活を美化しよう
 
 
     
    自然の草木は、太古の昔から天の恵みや養いをうけ、
美しい姿とたくましい力を持ち、様々な環境の中でも、
五彩の花を咲かせて、人々を楽しませてくれます。
 挿花にと切られながらも、花器に挿さなかった枝や
切り落とした一輪の花にも、深い愛情を寄せ、一輪挿し
などに挿して、花の精を慈しみたいものです。 
 
     
   花には、それぞれ生まれ育った場や育ち方が違い、
常緑、紅葉、落葉、群生や一本立ちなど、様々な
生態があります。花の生態を知らないでは、花の心を
理解することは難しく、よい挿花とすることはできません。
「咲く花も姿も同じことわりに
 おり入れてみよ人の心を」  明恵上人
   
           
    花技の上達を希うには、たえず鑑賞眼と実技の修練が
併行して進歩しなければなりません。
目ばかり肥えて理屈っぽくなり、技が伴わないので自信を
失ってしまいます。反対に鑑賞を忘れたら実技の修練は、
過信の基となり上達は止まり、いたずらに品位を失います。
 
         
   花器や置き場との調和がなければ、良い挿花とはいえ
ませんし、観る人の心に清新の気を注ぐこともできません。
花器は単に器物だけでなく、花と一体となって作者の
心を表現するものです。
良い挿花とは、高価な花材・花器を用いるということ
でなく、時・所・目的に調和しているものをいうのです。
   
           
    「水を掬すれば月は掌に在り、花を弄すれば香り衣に満つ」
いけばなに精進を続ける時、いつの間にか花の芳香が
自分の衣にしみこんで、自分の身体や心に移り香るという
意味です。
 いつも華道の風雅な心を内に秘めて、堅い信念を持ち
ながら、いつも笑顔を忘れずに、潤いと憩いのある生活を
営むように心がけていきましょう。
 
           
日本華道松月
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