お祝い

初参式

しょさんしき

 初めてお寺にお参りする式です。赤ちゃんをはじめとした、お子さまの初参りです。一般的にはお宮参りと聞きますが、お寺にお参りして、阿弥陀さま、仏さまとなられているご先祖さまへ、お子さまのご誕生を感謝し、親となったことをご奉告申し上げましょう。

 はかり知れない様々なご縁をいただいて誕生なされた尊い命。阿弥陀さまは、生まれる前からあなたのそばにいますよ、と呼びかけて下さっています。そして数限りないご先祖さまを通してのありがたいいのちです。

 

七五三

しちごさん

 慈しみのひかりのなか、「ここまでよく育ってくれた」というよろこびと、子どもの人生、また親としての人生を心のよりどころとなる仏さまにご奉告し、仏さまに見守られていることを改めて気づかせていただくありがたいご縁です。

 子どもにもつらく苦しいことがあった時、心のよりどころとしてお寺があり、仏さまがいらっしゃることを、親御さんと共に子ども達へ伝えていきたいと思います。

 古来、医療が発達していない頃は、7歳までは子どもは安定していなかったため、節目となる3・5・7歳に子どもの健康を願って宗教儀礼が行われました。昔は、3歳は髪を伸ばす「髪置き」、5歳は初めて袴をつける「袴着」、7歳は子ども用の着物に代わって大人の装いをする「帯解き」という儀式が行われていました。

 世間一般では、七五三といえばお宮さんという感覚が強いかもしれませんが、お寺や教会でも七五三は行われています。子どもの成長を願うのに、宗教の別はないのでしょう。

 

成人式

せいじんしき

厳粛な儀式で自己をみつめる

 お寺という厳かな宗教空間で行われる成人式は、和やかな中にも厳粛な雰囲気があり、そのような非日常の「聖なる空間」で行われる成人式だから、自然と自分をみつめ成人者としての自覚が促されるのだと思います。

仏さまご先祖さまに奉告を

 阿弥陀さまの前で手を合わせ、いままで護って下さっていた仏さま、ご先祖さまに成人したことを奉告いたします。そしてこれからも護ってくださるありがたい仏さまのおはたらきを、心のよりどころとすることで、厳しい世の中を生きていくのです。

よりどころをもって、社会生活を

 これから、他人と比較しての幸せが常識とされる世の中では、本当に頼りとするのもののない不安定な生活です。しかし、世間とは違う「自分が何をしなくても、このままで生きていることがすばらしい」という仏さまの価値観を持つ者は、一般社会に出ても確かなよりどころをもったありがたい人生を生きられることと思います。

結婚式

けっこんしき

仏さまに包まれながら

 仏前結婚式は、仏と成られたご先祖さまに包まれながら、阿弥陀さまの前に結婚の誓いを申し上げる尊い儀式です。光かがやく仏さま、明るい本堂と朱色の綺麗なお寺、古来よりの雅楽の調べ、清らかな香り、美しい音楽法要のお勤め、和装でも洋装でも。

パートナーとの誓い

 又、パートナーと共に歩む誓いを阿弥陀さまにご奉告申し上げる法要を行うこともできます。

 

結婚とお念仏

 師の法然聖人のお言葉「妻帯しないとお念仏ができないのなら妻帯しなさい。逆に、妻帯したためにお念仏ができないというであれば妻帯を止めなさい」をお聞きになり、浄土真宗の宗祖親鸞聖人はご結婚なされました。そして夫婦お互いに菩薩さまの化身であったと敬いあっておられたそうです。

 

帰敬式

ききょうしき

生きているうちのおかみそり

 「南無帰依仏、南無帰依法、南無帰依僧」三宝に帰依し、仏さまの弟子となる儀式です。京都のご本山・西本願寺にて、「おかみそり」の儀式(導師がかみそりを頭にあてる作法。実際には髪は剃らない)を行います。仏弟子としての名のり「法名(ほうみょう)」をいただきます。

よりどころをもって人生を生きる

 お念仏の み教えを聞き、この迷いの人生に確かなよりどころをもって生きること。それは今現に見守って下さり、命の終わりに救い取り仏と成らせていただける、阿弥陀さまのおはたらきの中に生かされているよろこび。日々の苦しみを減らし、不安を安心に変えてありがたい人生を生ききることです。

ご自分の法名を考えませんか

 帰敬式での法名は、住職とともに考えることもできます。ご自身の今までの人生とこれからの人生、仏と成る身にふさわしいお名前を、ご一緒に選ばせていただきます。

長寿祝い

ちょうじゅいわい

 還暦(61)古希(70)喜寿(77)傘寿(80)米寿(88)卒寿(90)白寿(99)紀寿or百寿(100)茶寿(108)皇寿(111)大還暦(120)

 数え年(最近では満年齢の場合もあります)

 干支の組み合わせ(60通り)を一巡ということが「還暦」ですが、以降様々な節目があります。

 おひとりでお参りされるもよし、ご家族や同窓生、ご友人とともにお祝いされるもよし。人生の節目に、今までお支え下さった仏さまや、周りの様々な方々に感謝申し上げます。そしていつ訪れるかはわからないいのち終えるときを見据えて、この人生を生ききるよろこびを感じていただければと思います。