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令和元年度版過去問(10年分・共通科目)の分野別解説テキスト
『 Q&A 』



(1)平成20年度〜令和3年度分までの過去問解説テキストを発売中




(2)令和4年(本年)度本試験問題(共通科目・単年度版)の解説(データ配信・発売予定)



(3)CPD 「−ラーニング」(学習コース)

令和元年度 過去問テキストの 『 Q&A 』


(※この欄は、テキスト購入者からの質問に答えるコーナーです。)

Q1: 土地収用手続き中の「権利取得裁決」と「明渡裁決」の違いを教えてください。

A: @権利取得裁決は、土地の収用(使用を含む)に伴う損失の補償及び土地の権利等の取得の時期を決定します。権利取得裁決には、法務局土地所有名義等を変更する効力があります。そのため、起業者は、裁決書補償金の支払証明書を添付して、単独で所有権移転登記嘱託をすることができます。

これによって、起業者は、土地に対する所有権等(使用権を含む)を取得しますが、Aの明渡裁決がなされない限り、被収用者は引続き収用地の占有を継続することができます。

A 明渡裁決は、収用(使用を含む)に係る土地を引渡し、支障物件の収去及びこれに伴う損失補償についてなされる裁決で、権利取得裁決以外の損失補償と土地等の明渡の期限を決定します。

これによって、被収用者は、土地明渡義務が生じます。もし、被収用者が明け渡さない場合は、起業者は県知事代執行を請求することができます。

B @権利取得裁決とA明渡裁決がそろって、起業者は収用土地(使用を含む)を完全に支配して、公共事業の用に供することができます。なお、@とAは同時にされる場合(申請も同時)と別々にされる場合(申請が別々)があります。



Q2: 事業認定手続きの中の「手続保留制度」がよく理解できませんので教えてください。

A: 手続の保留とは、事業認定の告示があった場合に、これによって発生する各種の効果を、特殊なものを除いては一定期間停止しておくものである(法第31条)。

 事業認定は、その認定の告示1年以内に裁決申請をしないときは失効する(法第29条1項)。しかし、事業規模が大きく、数年にわたって用地買収が行われるような事業の場合、資金、人員配置等の関係から補償金の支払請求、裁決申請の請求に対応できない場合もある。そのため、このような場合に起業地の全部または一部について、手続保留する制度である。

手続保留制度については、試験対策上、以下の点に注意してください。

@手続保留の申立ては、事業認定申請同時に行う(法第32条)。また、事業認定と同時告示される(法第33条)。

A手続保留がされると、事業認定の告示効果のうち、土地の保全義務等一部のものを除き、@土地価格の固定、A新たな関係人の排除、B物件の付加増置等に対する損失補償の制限、C裁決申請の請求権、D補償金の支払請求権等の効果は発生しない。@〜Dの効果は、都道府県知事手続開始告示後に生じる。 参考【H29-8-3】



Q3: 消費税における@課税A非課税・B不課税の区別を教えてください。

A 消費税の課税の対象とする取引は、事業者事業として対価を得て行う資産譲渡、資産の貸付及び役務(サービス)の提供(以下「資産の譲渡等」という)である。


@課 税  国内で事業の対価を得て行う取引など(上記の資産の譲渡等)

       例)事業を行っている建物等所有者から建物・立木等取得する場合


A非課税  対価を得て行う取引などでも、課税対象になじまない取引や

        社会政策的な配慮から課税することが適当でない取引

         例)土地譲渡貸付住宅貸付、学校の授業料等、葬祭料等


B不課税  課税されない取引(上記の「資産の譲渡等」に当らないもの)

       例)事業を行っていない建物等所有者(個人)から建物・立木等を取得する場合

       例)建物・立木等の移転補償をする場合


※非課税と不課税の共通点 : 消費税がかからない

非課税と不課税の相違点 : 非課税は資産の譲渡等に当たる

                   不課税は資産の譲渡等に当たらない

(公共事業の具体的場面での取扱い)

(1) 収用補償対価補償
(a)土地代金(非課税)(注1)
  公共事業者  ⇒   土地所有者 
     1,000万円 + 0円(消費税は非課税のため0円)  

(注1)土地の譲渡・貸付、住宅の貸付、学校の授業料等、葬祭料等は、非課税


(b)建物等代金(課税)(注2)
  公共事業者   ⇒   建物等所有者(事業者の場合)
     1,000万円 + 100万円(消費税)   

(注2)建物・立木等を取得する場合は、建物等所有者(事業者の場合)は消費税を課税(事例は少ない)。なお、個人からの取得は不課税


(2) 通損補償
 (c)建物移転料(不課税)(注3)  (d)請負代金(課税)(注4)
 公共事業者    ⇒   建物所有者    ⇒   建築業者
   1,000万円             1.000万円
    + 100万円(消費税相当額)    + 100万円(消費税額

(注3)資産の譲渡等にあたらないため、消費税は不課税,、但し消費税相当額必要

(注4)建物所有者が建築業者に請負代金を支払う際、請負代金には消費税が必要なので、建物所有者への移転補償金については、上記のとおり消費税相当額(これは消費税ではない)を補填する。



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